エコラリアという努力
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自閉症の子に特有なものとして
エコラリア(反響言語)がありますね。



同じ言葉、フレーズを繰り返すというものですが、



これには、
今話した言葉をそのまま繰り返す即時エコラリア
過去に聞いた言葉を繰り返す遅延エコラリアがあります。



エコラリアの意味、様子には
7通りくらいあるようですが、



例えば、
自分の気持ちを落ち着かせるために
ある言葉を繰り返す、



気持ちの切り換えのために
ある言葉を繰り返す、



まったく無意識に意味もなく
過去の言葉、フレーズが口から流れ出る、、、様々です。



Aですか、Bですか、、と選択を迫られると
Aの言葉が意識から飛んでしまうので、
いつもBと答える子もいますね。



ふと思ったのですが、
ASD(特に自閉症児)は視覚優位な傾向から



反対に
発生言語による理解は苦手な子が多く



他人から話される言葉は
なかなか理解できない子が
たくさんいますね。



これは
言葉のみでの指示が通りにくいので、
子どもなりに相手から言われた言葉を
繰り返し繰り返し反芻しながら
理解、整理を進めているのかもしれませんね。



その言葉が
小声で口から流れるように洩れているのかもしれません。



その子なりの
相手の言っていることを理解する「努力」。



たぶん、そうです。



親御さんなら
こういう解釈は
至極納得できるのではないかと思います。



一生懸命
子どもなりに「繰り返し繰り返している」様子として



実は
相手の言っていることを
なんとか理解しようとしている「努力」なのですね。



エコラリアには
そういう意味もあるのです。














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# by kirarimarche1 | 2018-07-18 23:02 | 支援 | Comments(0)
     エビリファイ
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アンタゴニスト=阻害薬  アゴニスト=作動薬

エビリファイ
基本的には自閉症スペクトラム症の
易刺激性、易怒性の高い子に処方される薬です。



易刺激性というのは
ちょっとした刺激、言葉、出来事に対し
すぐに感情を昂進させる傾向を指し



易怒性というのは
ちよっとしたことでも
すぐに怒り出す性質のことを言います。



ASD、ADHDの子どものどちらも
衝動性が高い場合がありますが、



その衝動性の性質は
違った様子、内容をもっています。



この2つの衝動性については
いずれ説明しようと思いますが、



このエビリファイ
多くはASDのお子さんの興奮、衝動性に対して処方されます。



ご存じのように
ADHDかASDのどちらかの症状が
優勢に出ているとしても



多くの発達障がい児は
その両方の傾向を併せもっているというのが実際です。



ですから、
ストラテラやコンサータ、昨日のインチュニブと
併用しているケースがかなりあります。



アメリカでは
最もよく使用されている薬ですが、
その作用機序は、特筆すべき性格をもちます。



それは、エビリファイ
ドーパミンを出す神経のシナプス前部という部分の
ドーパミン受容体には作動薬としてはたらき



一方では
ドーパミンを受け取る神経のシナプス後部という部分のドーパミン受容体で、
ドーパミンが多いと遮断薬としてはたらき
ドーパミンが少なければ作動薬としてはたらくという
とてもユニークな作用をもつということです。



昨日、
説明したインチュニブやこのエビリファイ
発達障がい児の衝動性、多動性、
その易刺激性、易怒性に穏やかに効く薬として
よく処方されていますが、




他の受容体の刺激も
その他の抗精神病薬に比べ少なく



そのぶん
副作用の少ないものとして
よく使用されるようです。



昨日、ご説明した
インチュニブ、エビリファイともに
もちろん副作用はありますので、



初めて服用した場合は
学校、ご家庭、そしてディサービスに於いて
注意深く観察していくことが重要です。

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# by kirarimarche1 | 2018-07-17 23:59 | 支援 | Comments(0)
   インチュニブ
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最近、
ストラテラやコンサータを服用している子どもの処方が
インチュニブに変更されるケースが多くなってきました。



インチュニブ
ストラテラやコンサータで効果が見られない場合の
新しいADHDの緩和薬ですが、



その
新しい作用機序を説明しておきます。



ご存じのように
ADHD(注意欠如・多動性(衝動性)障害)は
脳内のドーパミンやノルアドレナリン(神経伝達物質)が少ないと
出てくる症状と考えられています。



従来の
ストラテラやコンサータ
前シナプス(情報を送信する側)の働きを助け、



前シナプスに
これらの神経伝達物質が
再取り込みされてしまうことを防ぐ作用などがあります。



これに対しインチュニブは、
後シナプス(情報を受け取る側)に作用し、
受け取った情報が流れ出ないように栓をする働きを助けます。



つまり、
コンサータとストラテラは
情報の送信を助け、



インチュニブは
受信を助けるという違いがある、ということですね。



作用機序が
ストラテラやコンサータと違うために
今までの服用では効果が見られなかったケースに
期待がもてると説明できます。



やや大ざっぱに説明すると



以下のような表でまとめられるでしょうか。
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コンサータ
中枢神経に直接関与し
意識を覚醒するとともに
ADHDの主に注意欠如などに効果があり、



ストラテラ
直接、中枢神経には関与しないながらも
少しマイルドな感じでADHDの症状を緩和し、



インチュニブ
主に多動性、衝動性に効果がもてる、という違いがあります。



インチュニブ
新しい薬(もともとは血圧の降下剤)だけに
まだまだそのエビデンスが少ないのですが、



以下に
インチュニブの効果が
はっきり見られた子どもの様子を載せました。
どうぞ、参考にしてみてください。



インチュニブを服用してみて

息子は息子なんだ。
だが息子の良さがたくさん出てきたんだ。
主に担任の先生の協力と周りの友達のおかげで、
ちょうどいいくらいに頑張れるようになった。
もちろん塞ぎ込んでしまうこともある。
頑張りすぎて疲れた時などだ。そんな時は休ませるようにしている。
もちろん全てが改善するわけではない。
私たちもそれは望んでいない。
ただ息子が生きやすく、過ごしやすくなっている。

先日息子が発熱により学校を休んだ日には、
小学校に入学して早々トラブルを起こし、
私が泣きながら謝りに行ったお家の子も
一緒に3人で連絡帳を届けにきてくれた。

息子は未だ数メートルの距離でも
1人で友達の家に行くことができないのだが、
それを察してか送り迎えをしてくれる友達もいる。
家が離れた友達の家に車で送って行った時は、
こんな日が来るのかと実感が湧かなかったほどだ。
学校内にも息子に手を差し伸べてくれる、
受け入れてくれる友達がたくさんできた。

理由なく友達に手を出すことがなくなった。
”負け” を認められるようになってきた。
謝ることができるようになった。
最近、女の子に告白もされたようだ。さすがにこれはニヤける。
授業中に折り紙をしたり、消しゴムを粉々にしなければいられなかったのが、
注意されたらすぐやめれるようにもなった。
席を立たなくなった。
先生と約束したプリントやドリルなども、取り組めるようになった。
目標に向かって頑張ったあとの達成感も知った。
清掃の時間も、率先して取り組む姿が目立つようになった。
人のために行動することが増えた。
得意な教科は、人に教えることもできるようになった。



今まで
これらのような効果は
ストラテラやコンサータでも見られましたが、



インチュニブもまた、うまく適合すれば、
子どもの「生きづらさ」を緩和してくれるのではないかと思っています。













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# by kirarimarche1 | 2018-07-16 23:56 | 支援 | Comments(0)
    クリックしてご利用ください。
    支援に関する投稿が400になりました。
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早いもので
きらりが開設して1年半あまり。



このブログの投稿も
支援に関するものは400になりました。



PV(1日にご覧になっていただいたページ数)も100ページを超える日もあり、
日によっては600ページ以上も見ていただいたときもあります。



ありがとうございます。



発達障がい児の様子、特性、
そしてその「生きづらさ」を知りたいと思う方、
福祉関係者、支援者、教育関係者の方が
とても多いのだと実感しております。



また実のところ、
自分の正体を知りたいと思っている子どもたちも
多いのだと感じています。



以下に
その投稿のインデックスを設けました。



ご参考になるものをクリックしていただければ
そのページにとぶようになっています。



ご利用くだされば幸いです。



今後とも
よろしくお願い致します。<(_ _)>



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# by kirarimarche1 | 2018-07-15 20:20 | 支援 | Comments(0)
     先入観が必要

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今回、お話しする「先入観」は
障がい児(者)に対する、
ネガティブな意味での先入観、偏見、差別観ではありません。



発達障がい児(者)の
聴覚、視覚、嗅覚などの5感の過敏、鈍麻に対する理解、



場合によっては
固有受容感覚、前庭感覚などの
感覚過敏、鈍麻に対する理解についてです。



ASDの子どものほとんど、
ADHDの子にもみられる感覚過敏、鈍麻は
まさに「見えない障害・隠れた障害」です。



そして、
子どもはもちろん、大人であっても
この自分の感覚過敏、鈍麻について
自覚的ではない場合があります。



いえ、
子どもにあっては
自分の感覚が「すべて」であって
自身の過敏、鈍麻を客観的に知る術(すべ)はありません。



私の知る限りで言うと
60歳をすぎるころに自分の発達障害を知り
初めて聴覚、視覚過敏を自覚できた人がいます。



つまり、
大人になっても
発達障害に付随する感覚過敏に
気づかない人々がたくさんいるのですね。



子ども自身が
自身の感覚過敏を自覚できず
また、周囲の人もそれに気づかない状態でいる子が
とてもとても多いのです。



それは、
福祉関係者、ディなどの支援者、
先生などの学校関係者に於いても
まったく同じです。

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感覚過敏、鈍麻は
見えない障害・隠れた障害」であると同時に
見つけることが難しい障害」でもあるということです。



この子の過敏は?と聞くと
たいていの人は「ないと思いますが、、。」と言われます。



とんでもない、

発達障がい児のほとんどの子は
感覚過敏、鈍麻をもっているのです。



ただ、
それを本人も周囲の人々も
気づかない」だけなのです。



きらりを利用する子どもたちも
最初は見えなかった過敏、鈍麻
親御さんも知らなかった過敏、鈍麻に
私たちが気づくことが多くなってきました。



否定的な意味での「先入観」ではなく、
感覚過敏、鈍麻などを見つける「先入観」の必要性、重要性です。



子どもたちがとても苦しんでいる
これら過敏、鈍麻などの「特性」は



見えない障害」である以上に
見つけられない障害・気づきにくい障害」なのですね。



だから、
この子の持つ過敏、鈍麻、そして特性は
どこにあるのだろう?」と



それを見つけようと
絶えず慎重に



そして、
真摯に観察しなくてはいけません。



そのような意味での「先入観」が
ぜひとも必要なのだと思います。



周囲の人たちが
あまりに看過しすぎであるために、、、、。







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# by kirarimarche1 | 2018-07-15 19:45 | 支援 | Comments(0)
     ザリガニ釣り
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本日の外出は
鶴ヶ島運動公園でのザリガニ釣り。

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最初は
さっぱり釣れなくて
職員ウエダはあせった、あせった。。。



でも、
ポイントを変えてからは
意外とたくさん釣れました。

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子どもたちは
一心不乱
無我夢中

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危険な暑さ注意報が出ているので、
熱中症に細心の注意を払いましたが、






子どもたちは
なんのその。。。

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日本ザリガニがほとんどでしたが、
中にはやや大きいアメリカザリガニも。

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帰って食べる気でいる子もいました。。。(笑)

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夏休み中も
ザリガニやカブトムシ、その他の生き物を
捕るプログラムがたくさんありますよー。

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    8月の外出予定
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8月の外出予定をご連絡致します。
すでにお渡しした利用予定表の記入の際の
ご参考になさってください。


8/1 (水)鶴ヶ島運動公園(ザリガニ・小魚など捕り)
8/2 (木)黒山三滝(軽いハイキング)
8/3 (金)三富今昔村
8/4 (土)子ども動物自然公園(水遊びもします)

8/6 (月)日高総合公園(小川に入ります)
8/7 (火)平成の森公園
8/8 (水)なるほどファクトリィー坂戸 見学
8/9 (木)グリコピア イースト 見学
8/10 (金)秩父高原牧場
8/11 (土)鶴ヶ島運動公園(ザリガニ・小魚など捕り)

8/13 (月)荒川パノラマ公園
8/14 (火)日高総合公園(小川に入ります)
8/15 (水)伊佐沼公園(小川に入ります)
8/16 (木)上尾丸山公園
8/17 (金)北本市子供公園
8/18 (土)日高総合公園(小川に入ります)

8/20 (月)森林公園(小川に入ります)
8/21 (火)智光山公園
8/22 (水)上谷農村公園
8/23 (木)平成の森公園
8/24 (金)鶴ヶ島運動公園(ザリガニ・小魚など捕り)
8/25 (土)伊勢原公園

8/27 (月)子ども動物自然公園(水遊びもします)
8/28 (火)公園・河原などの虫捕り
8/29 (水)日高総合公園(小川に入ります)
8/30 (木)巾着田 古民家見学
8/31 (金)浅羽ビオトープ




※ 小川で遊ぶ際には着替えをお持たせください。
※ 土曜日の利用には買い物体験(おやつ代=150円)お持たせください。
※ 夏休み中の利用は午前10:00~午後5:00になります。
※ 参加のお子さんの様子、天候などにより変更される場合があります。
※ 外出はだいたい11時~12時半くらいに出発します。
※ 水筒、お弁当をお持たせください。(お弁当を買う場合はお申し出ください。)



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# by kirarimarche1 | 2018-07-13 23:57 | 支援 | Comments(0)
    サトルの気持ち。
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        この動画は一番下にリンクされています。



学習の仕方は
子どもが十人いれば十人のやり方があります。


限局性学習症(学習障害=LD)は
得意や不得意という世界ではなく、


ですから、
みんながよく言う
単なる個性でもありません。


できる・できない」という世界で
考えると良いのではないかと思います。



不得意
ともすれば努力をすれば
あるいは、のりこえることができるかもしれません。


個性
あまりに良い響きを持ちすぎる言葉ですね。


私が教えていた子どもの中で
漢字がなかなか覚えられない子がいました。


学校の先生から
漢字を100回ずつ書いてくるようにと
毎回宿題が出ていました。


明らかに
ディスレクシア(読字・書字障害)だったので、
私はその作業をすぐに止めさせました。



書いては
覚えられないのです、書けないのですね。


ですから、
できる・できない」世界のことなのです。


この
どんなに努力しても「できない」世界に生きている「サトル」の気持ちは
誰もわかりません、というより
誰もわかろうとしない、のですね。



この絵本の物語は
限局性学習症の気持ちを
とてもうまく表しています。


また、
LDの様子を
わかりやすく説明してくれています。


ちよっと長い動画ですが、
ぜひ、ご覧ください。
            





 


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# by kirarimarche1 | 2018-07-12 23:59 | 支援 | Comments(0)
      頑張ろう
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          何かができるように
          一生懸命、頑張る努力よりも



          自分には
          どうしようもなく
          できないことがある、と認める努力の方が
          数倍のパワーが必要だということを


          みなさんは知りません。



          努力してできる人は
          「努力してできる人」に生まれてきたのですが、



          そのことを忘れてしまって


          「努力してもできない人」の存在を
          見失ってしまう不幸を背負っています。



          「努力してもできない人」の
          心の痛みや苦しさをも忘れてしまって
          ひたすら彼らに「頑張ろう」を連呼します。



          努力してできる人より
          何倍も努力しても「できない」のです。



          重い自閉症で
          人との会話ができない作家、東田直樹さんは



          とても短いセンテンスで
          とても研ぎ澄まされた言葉で
 
          これを表現しています。



          最近の
          彼のブログからの抜粋です。



  「頑張ろう」が、合言葉になっている時、


  頑張れない人を励ましてはいけません。


  頑張れない人にとって「頑張ろう」は、


  頑張れないことを責められている言葉に


  聞こえるからです。


  みんなが大変な時は、頑張れる人が頑張る。


  頑張れない人は、頑張れるようになってから


  頑張ればいいと思います。

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# by kirarimarche1 | 2018-07-12 01:00 | 支援 | Comments(0)
   固有受容感覚の鈍麻
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先日、
2つの会合で
固有受容感覚の説明をさせていただきました。


固有受容感覚とは
関節・筋肉などにある受容器にある感覚で
深部感覚とも言います。


この感覚に鈍麻があると
四肢や身体各部の位置がわからなくなり、
また、手足の運動の方向やその状態がわからなくなってしまいます。
また、持っている物の重さなどがわからなくなってしまいます。


ですから、
例えば自分の四肢、手足の存在がわからなくなったり、


書字で
どれくらいの力を入れて書けばよいのか、どこまで書けば良いのかが
わからなくなったりします。

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積み木やジェンガなどは
この固有受容感覚の様子を知ったり養ったりするには
とても良いオモチャですね。


スクイーズベストや重いひざかけというのもあります。

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固有受容感覚に鈍麻がある子どもに
空気圧をかけたり、重力をかけたりして
身体感覚の統合をはかります。


身体感覚を失ってしまう
特にASDの子どもたちは


その不安定な感覚故に
不安や恐怖感を抱いたりします。


だから、
身体を絶えず動かしたり
モノを叩いたり
場合によっては頭を打ちつけたりして
その不安・恐怖を回避しようとします。


ASDの子どもの
一見、問題行動に見えるこれらの行為には
彼らなりのしっかりとした理由があるのですね。


このような
固有受容感覚の鈍麻を解消しようとする
サポート方法はとてもたくさんあります。


放課後等ディサービスはもちろん、
学校などの教育機関にも
どんどん取り入れていく必要があります。


その重要性が
もっともっと理解されねばいけません。


苦しんでいる子どもたちを見るにつけ
最近、特に痛感しています。

   以下のサイトをご覧ください。     
         




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# by kirarimarche1 | 2018-07-11 23:10 | 支援 | Comments(0)
     香山リカさんの憂鬱
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精神科医の香山リカさんの
最新の著書「発達障害と言いたがる人たち」を読みました。


精神科医として
グレーゾーンにあたる人たちの
診断の難しさ、曖昧さと
そこにまつわる様々な疑問、、など


とても率直に
ご自身の心情を書いておられました。


それは
患者を前にした精神科医として
診断」を下す際の様々な葛藤です。


おそらく、
ほとんどの精神科医は
この香山さんと同じ葛藤、逡巡を
抱いているのではないかと思います。


ただ、
支援者である私には
やはり大きな違和感を抱かざるを得ませんでした。


それは
Drと支援者、


別の言い方をすると
診断を下す者と発達障がい児に寄り添う者との違いに
由来している感情の違和感かもしれません。


発達障害」という概念は
近年、導入されたとても新しい考え方、見方、捉え方です。


私は、
この「発達障害」という概念が導入されて
とても良かったのではないかと考えています。


それは
今まで「性格・気質」として
あまり省みられることのなかった
子どもひとり一人の「生きづらさ」に
」があたったこと。


聴覚過敏や視覚過敏、嗅覚過敏などの感覚過敏は
それが子どもにとって耐えがたい苦しみであったことを
白日の下に照らし出したこと。


局限性学習症(学習障害LD)に苦しむ子どもたちの存在が
教育者などの周囲の大人の意識にのぼったこと。。。


このように
今まで学校・教室などで
まったく意識されなかった子どもたちの「苦しさ」に
気づかせてくれたのでした。


香山さんの憂鬱は
Drの、診断を下すことの逡巡と曖昧さ
そのいい加減さに由来していますが、


支援者は
発達障がい児の「苦しさ」を
なんとかして緩和しようと子どもたちにアプローチします。


ですから、
それがたとえグレーゾーンであっても


寄り添えば
とても過酷な状態であったことに
気づくことがしばしばあります。


やや乱暴な言い方をすれば


子どもたちの
生きづらさ」と「苦しみ」を発見し
なんとかそれを緩和しようとする者は


診断の内容、その有無は
二の次に思えるのですね。


香山さんの憂鬱を見るにつけ
そう再確認した次第です。

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# by kirarimarche1 | 2018-07-10 23:54 | 支援 | Comments(0)
         被災地の発達障がい児
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         PDFファイルです。クリックしてご覧ください。
                
http://www.rehab.go.jp/ddis/%E7%81%BD%E5%AE%B3%E6%99%82%E3%81%AE%E7%99%BA%E9%81%94%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E5%85%90%E3%83%BB%E8%80%85%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/?action=common_download_main&upload_id=3564



今回の
西日本豪雨で
被災された発達障がい児が
たくさんいるはずです。




地震や洪水
台風や火山の噴火など
天変地異が絶えない日本では



いつ
災害に遭うかは
誰も予測できません。




人々が
急に慌てふためき右往左往するさま、
周囲の風景が一変してしまうさま、
避難所での様々な音、声、怒声、、、
慣れない生活のサイクル、、




すべてが
発達障がい児には
大きなストレスとなって
襲いかかってきます。



みんな
自分の命、生活を守るだけで
精一杯な状況下ですが、



それでも
人の何倍もの不安と恐怖を
感じている発達障がい児がいます。



このような子どもたちの存在を



周囲の大人たちは
その想像力を最大限に発揮して探しだし、
そして守っていかなくてはいけないでしょう。



発達障がい児の特性を知る支援者は
避難所のあらゆるところでリーダーシップを発揮して
彼らを救い出さなくてはいけません。
彼らを守っていかなくてはいけません。



災害のある度に
様々なメディア、SNSを通して
このようなメッセージを拡散していく必要があります。




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# by kirarimarche1 | 2018-07-09 23:46 | 支援 | Comments(0)
          限局性学習症(学習障害)④
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      わかりやすい動画です、ご覧ください。
              
https://www.youtube.com/watch?v=s9o4nvh3ZtY



限局性学習症のひとつに
ディスカリキュリア(算数障害)があります。



限局性学習症は
もとより様々な特性が複合的に関係して
生じる困難ですが、



今回のこの動画は
このディスカリキュリアを生じる
幾つかの「認知」上の問題点を示しています。



聴覚認知とその記憶
視覚認知とワーキングメモリーの弱さ
そして、注意欠如などの特性が
ディスカリキュリアに関係していることを説明しています。



問題、課題の量を減らせる
時間をかけてやらせる、、といったものではなく



認知、特性の問題であるという理解が
まず必要です。




聴覚認知、聴覚記憶の問題から
九九を覚えることに難を示す子どもが
たくさんいるでしょう。



練習を
繰り返すだけでは
この「」をのりこえることはできないのですね。



同様に
ディスグラフィア(書字障害)の子も
何百回、漢字を書いても
覚えられないのですね。



繰り返しになりますが、



子どもには
それぞれその子なりの
学習方法があるということです。

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# by kirarimarche1 | 2018-07-08 23:56 | 支援 | Comments(0)
         マスコミへの批判。
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6月9日
東海道新幹線内で殺傷事件が起きました。



逮捕された男について
一部マスコミ報道では「発達障害」や「自閉症」との診断名や、
精神科入院歴などが報じられました。



未だ裁判によって
事件の詳細がわからない状態であるにもかかわらず
警察発表を鵜呑みにし速報として流してしまったようです。



発達障がい児(者)、精神障害者に対する
何の配慮もなくこのような報道をしてしまったことに対して
憤りを抱いている親御さんも多いのではないかと思います。



もとより
このような無配慮な報道は
発達障がい児(者)、精神障害者に対する差別・偏見を
助長するものであるのは論を待ちません。



私個人としても
このマスコミによる無配慮な報道に強く抗議しましたが、



この問題はまた、
現在の日本の発達障害の理解が
ほとんど進んでいない状況を
あぶり出したように思えます。



社会の至るところ、場面で
周囲の人々になかなか理解されない発達障がい児(者)は
精神的に追い詰められ、深刻な2次障害に陥っています。



このような現状こそが
まず問題にされなくてはいけないのに、



このような浅薄な報道は
短絡的に発達障がい児(者)、精神障害者は
「怖い」、「危険」という観念を植えつけてしまいます。



地域精神保健福祉機構は
以下の抗議文をマスコミ各社に緊急要望書として送りました。



少し長くなりますが、
どうぞ、一読ください。



東海道新幹線内殺傷事件の報道について  緊急要望

                        2018年6月11日
                    認定NPO法人地域精神保健福祉機構

 日頃、貴社におかれましては社会正義のため迅速で正確な報道のためご尽力されていることに対し深甚なる敬意を表します。
 私たち「認定NPO法人地域精神保健福祉機構」は、2007(平成19)年1月に設立したNPO法人であり、通称をコンボと申します。 私たちは、「精神障害をもつ人たちが主体的に生きていくことができる社会のしくみをつくること。そのために地域で活動するさまざまな人たちと連携し、科学的に根拠のあるサービスの普及に貢献すること」を使命とし、精神保健福祉関係者、ご本人・ご家族の皆さまに、ご指導・ご支援をいただきながら活動しております。
 6月9日東海道新幹線内で起きた殺傷事件について、被害にあわれた方の一日も早い回復を願うとともに、亡くなられた方に対し深く哀悼の意を表します。またご家族の皆さまの驚きや悲しみをお察し申し上げます。さて、この事件で逮捕された男について、一部報道では、「発達障害」や「自閉症」との診断名や、精神科入院歴などが報じられています。このような特定の疾患や障害、精神科入通院歴に関する報道に対して、私たちは、偏見の助長につながる問題報道であると深刻に受け止めています。今後の裁判での動向もわからないのに、警察発表のままに速報で報道を行ったためだと思われます。そのため、ネット上でも偏見の声が上がっていることに私たちは非常に懸念を持っております。このまま精神障害者を排除するような世論形成、行政の動き、立法府の動きに報道機関が加担しないことを望みます。
 2016年7月26日の相模原事件でも措置入院の過去があったと報じられ、措置入院の見直しが盛り込まれた精神保健福祉法改正の動きへとつながりました(その後衆議院の解散により廃案)。この法案は、治安目的の法改正であり、地域で生活する精神障害者を管理・監視のもとに置くということで、精神保健福祉法の趣旨を逸脱したものとコンボでは声明を出し、また精神障害者関係者からも激しく抗議がありました。事件の詳細が明らかではない時点で、法改正へと突き進んだ政府・厚労省は論外ですが、報道機関にも責任の一端があるのではないでしょうか。
「精神病院に入院」していたことや「発達障害」「自閉症」といったことがたとえ事実であっても、いまだ事件との関わりは不明であり、責任能力に関しても裁判で初めて明らかになることです。しかしながら現在の報道では、精神疾患について、事件との関わりを読者・視聴者に強く想起させ、それを原因と受け止めてしまったり、精神疾患を持った人は「怖い」「危険」「何をするかわからない」「社会から排除すべきである」「監視の対象にするべきだ」といった偏見・予断を助長させてしまいます。
 報道機関は、社会的偏見の形成や是正に多大なる影響力を保持しています。また、行政や立法機関からも、マスコミ報道を利用して、精神障害者を管理・監視する仕組みづくりを行うという、言い訳としても使われる、そうした自らの影響力を考慮した報道をお願いいたします。
発達障害の方たちは、日常生活に生きづらさを感じながら生活しています。そのことがひきこもりや社会的孤立につながる原因ともなっています。事件報道によりさらに社会の中で肩身の狭い思いを強いられることになりかねないと危惧します。そうした人たちの立場や気持ちにも配慮した報道を重ねてお願いいたします。


               認定NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ)


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# by kirarimarche1 | 2018-07-07 23:47 | 支援 | Comments(0)
        限局性学習症(学習障害)③
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https://www.youtube.com/watch?time_continue=127&v=qsAJh8gnvUk


学齢期にある発達障がい児が



まず、大きく躓くのが
国語、算数などの教科の勉強。



特に
限局性学習症(学習障害)=LDの子どもの
勉強に対するストレスと挫折は深刻です。




LDの理解がないために
不登校になってしまうケースは
あまりにも多いのです。



学校の先生に
どうしたら、LDの子どもの様子を知ってもらえるのか。。




これが
学齢期の子どもを抱えているきらりでは
一番、重要なことだと思っています。




マルチメディアDAISYシステムというのを
知っている方もいるかと思います。



PCによって
特にディスレクシア(読字障害)の子の配慮を
様々な操作によって可能にしようとするものです。




例えば、
教科書の文字を音声化して読み上げてくれる。
読んでいる文字がハイライトされる。
読みの速度を変えられる。
行間隔・文字間隔を変えられる。
文字サイズ、書体、フォントを変えられる。
縦書きと横書きの変換ができる。
繰り返し学習ができる。




以上のことが
可能となるシステムです。



これらの配慮が可能となるのは
これらの配慮が必要だという発達障がい児が
とても多いということですね。



いえ、
これを使ってみると
健常児、定型発達児といわれる子どもたちにも
とても有用であることがわかっていただけます。



特別支援学校
特別支援学級
そして、普通学級に存在する、



たくさんの
LDの子どもたちのことを知ってもらうためにも



この
DAISYシステムの説明が
必要なのかなぁ、、と思っています。


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# by kirarimarche1 | 2018-07-06 23:57 | 支援 | Comments(0)
      限局性学習症(学習障害)②
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キノウワタシハオトウサントチカクノカワニサカナツリニイキマシタガイッピキモツレマセンデシタ



句読点がなく
さらに表意文字としての漢字がない、
このカタカナだけの文章。



これを
スラスラ読むのは
なかなか困難ですね。



文節や語句のまとまりで区切り、
一定の抑揚をつけて音読することができるでしょうか?




限局性学習症(学習障害=LD)の子どもの
一つの例えです。




何度も読んだ文章なら、
すでにほとんど暗記してしまつたため、



あたかもLDなどないかのように
スラスラ読んでみせる子も



新しい文章を前にすると
このような困難に直面します。



理解力には問題がなく
会話にも支障がない。



さらに
道の看板の文字は読めるのに、




殊、文章となると
すべてが一字読みになってしまいます。



とても
高度な考え方で
しっかり自分の考えを述べることはできても



平易な文章でも
とつとつとした読み方になる。



さらに、
文字がいろんな模様になって見える子もいます。




ここで
注意してほしいのは
理解力があるのに、読めないはずはない」という予断をもつことです。



発達障がい児、LD児の前では
このような予断で子どもを見てはいけません。



むしろ、
理解力、会話力、思考力はあるのに、
特定の「読み・書き・話す・計算する・聞く」といった作業ができないのが
限局性学習症なのだと考えてみてください。

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# by kirarimarche1 | 2018-07-05 23:59 | 支援 | Comments(0)
          限局性学習症(学習障害)
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学習障害(LD)は
限局性学習症という表現に変わりました。




それは
学習障害というと
学習全般にわたって学力が低い、、という誤解を避け、



理解力はあるのに、
読み・書き・話す・聞く・計算するといった
ある部分にのみ「困難」をもつことを
より的確に表現しようとする意図によるものです。



先日のブログには
どこまでもこだわる、、学習障害(LD)」という表題で書きましたが、

e0363944_0185262.png




今回は
ユニバーサルデザイン(UD)フォントについて。



ディスレクシアというと
読字障害、あるいは書字障害を指しますが、



例えば文字だけでも

ゆがんで見える。
二重に見える。
にじんで見える。
動いて見える。
反転して見える。
左右反対に見える。
文字の左しか読めない、
右または上しか読めない。
文字がくっついて見える。。。。。



文章では
文字を追うことができず
飛び飛びにしか文字を読めない
一行ずつ読めずに行を飛ばしてしまう。
行間が狭いと判別できない。
横書きだと読めない、また縦書きだと読めない。。。。




文字が音に変換されない。
文字が意味に変換されない。
読んでいる先から前の文字が消える。
読んでいる先から前の意味が消える。




とても
様々な困難があります。



ところで、
ちよっとした工夫で
読みやすくなる字体があります。



文字の
ユニバーサルデザインですが、
わずかな工夫で
学習障害の子はもちろん、
定型発達の子にもわかりやすくなるフォントです。



この
わずかな工夫で



たったこれだけでも
学習障害とはどういうことなのかが
よくわかってきますね。



学力の有無
理解力の有無ではなく、



脳、神経の器質的問題(多様性)だということが
おわかりいただけるのではないかと思います。



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# by kirarimarche1 | 2018-07-04 23:59 | 支援 | Comments(0)
            自閉症児の心の中。
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なかなか
次の行動ができない自閉症児。




気持ちの切り換えができないようで、
玄関の外に出ようとしても
なかなか全身、手足が動かない。。。



気持ちの切り換えができない前に
まず、気持ちに折り合いがつけられない、、と
言った方が良いのかもしれません。



彼の心の中は
どうなっているのでしょうか。



まず、
次にやることを考えます。
何をやるのかを考えるのです。



次に、
自分がそれをどうやるのかを
心の中でイメージします。



そして、
次には自分でその行為ができるように
精一杯、自分を励ますのです。



この
一連の作業、行為が
スムーズにいく場合と
うまくいかない場合があります。



スムーズにいけば
それはそれで良いのですが、



気持ちに動揺、不安、混乱などがある場合、
それはなかなかうまくいきません。



そんなとき
なんとか心を落ち着かせようと
もう一度、初めからこの作業を始めます。



やり方をイメージする段階で
その行為の焦点化が進まないとき、
励ましても励ましても自分の身体が動かないとき、



彼は
佇んだまま、
何もしない状態が続きます。




周囲の人は
彼がなかなか動かないので、
イライラしたり、
両手を引っぱったりしますが、



イライラしてはいけないのです。
両手を引っぱって連れていこうとしてはいけないのです。




前に進むことひとつとっても
自閉症児の苦労はとても大変な場合があります。



大変な苦労をしてる子どもに対して
無理に引っぱっていく行為は、



その子の
自律」を妨げ、
セルフコントロールを
引き裂く行為なのです。。



彼らの
こんな苦労を
一顧だにせずに



私たちは
いつも得手勝手に



彼らに
いろんなことを
強いてはいないでしょうか。


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# by kirarimarche1 | 2018-07-03 23:49 | 支援 | Comments(0)
  どこまでもこだわる、、学習障害(LD)
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発達障害、中でも学習障害(LD=限局性学習症)の認知度は
とても低いと感じています。



ですが、
放課後等ディサービスを利用するのは
みな学齢期にある子どもたちです。



この子の学習上の難点は?と伺うことがよくあるのですが、
教育関係者は、その答えに窮する場面がとても多いのです。



つまり、
学習障害というものを
あまり知らない、知られていないのですね。



私の経験でも
程度の違いはあれど
何らかの学習障害の傾向にある子どもはとても多いのです。



ですが、
なかなか認知されない、知られない、知ろうとしないのです。



もし、
少しでも学習障害に対する理解があれば、
その観点から子どもたちを眺めてみれば、



そのような状態にある子どもたちが
たくさん「見えてくる」はずなのです。



でも反対に、
そのような知識がなく
また、そのような観点で子どもを見ようとしない限りは
いつまでも子どもたちの学習上の「生きづらさ」は見えてきません。



きらりにいる子どもたちは
みな、とても小さく小学校低学年ばかりです。



学年が進むにつれて
次第次第に明らかになってくる学習障害、




きらりとしても
個人的にも



この学習障害について
ずっと追究していくつもりです。
ずっとこだわり続けていきます。



以下は
学習障害をもつ方の
子どもの頃の述懐です。



学習障害をもつ子どもの
過酷な様子、苦しい心情が
如実に伝わってくる内容です。




ぜひ、一読ください。





私は子供の頃、名前を書く欄にどうしても自分の名前を収める事ができませんでした。
小学校低学年では、枠からはみ出して記名する子はたくさんいますよね。
でも、成長するにつれ、皆スッキリと見やすく書き込む事ができるようになります。
私は小学校高学年になっても、中学生になっても、枠の中に収めて書くことができませんでした。
自分の名前だけでなく、テストの答案などは全てそうでした。
どれだけ丁寧に書いても、字が踊る、流れる、はみ出す。
枠内に収めようとすると、今度はものすごく小さな字になってしまいます。
字は丁寧に書きましょう。
いつも赤字で書き込まれていました。

もう一つ悩ましかった事。
どうしても漢字が覚えられませんでした。
私の場合、読む事は得意でした。
なのに、書けません。中学生になっても、高校生になっても、そして今も。
小学生レベルの漢字が覚えられません。
子供達の連絡帳を書く時などは、スマホ片手に漢字を検索しながら書いている状態です。
役所の窓口で担当者の目の前で書類を書く時などは、冷や汗ものです。
読めるなら書けるでしょう?
何度も言われたけれど、何で読めたら書けるのかとても不思議でした。
書き取りの練習も、かなり大きくなるまで一生懸命やっていました。
こんなに練習してるのにね…とも言われました。

書くことは大嫌いでした。
テストの点数は記述式かマークシートの選択式かで大きく点数が違いました。

読むことも困難があった様です。
苦手だったのが、黒板を書き写す事です。
黒板を見て、ノートに視線を移す間に何が書いてあったかを忘れてしまいます。
ADHD特性の一つ、短期記憶の弱さですね。
なので単語一つずつ、ひどい時は一文字一文字書き写します。
とてもついていけません。
ノートをとる事に必死で、授業を聞く余裕などありませんでした。
聞くことか書くこと、どちらか片方ならどうにかできました。
でも、両方はとてもついていけませんでした。

成長するにつれ、読むことも書くことも、子供の頃よりはできる様になりました。
でも今も、困難さはある様です。
それ自体が特性だと、最近になって気付いた事もあります。

例えば、本を読んでいて、改行が上手くできなかったり。
同じ行を何度も読んでいたりするんですね。
ページをめくった途端に、前のページに書いてある事が頭の中から消えてしまったり。
読んでいる時に全然違う映像が頭に浮かんで、文章の内容が頭に入らなかったりします。

私はどうも、横書きの文章が苦手な様で。
横書きだと、文字がただの記号の羅列の様に見えてしまう事がよくあります。
何回読んでも、何が書いてあるのかわかりません。
何度も何度も読み返して、頭の中で音声変換してようやく読む事ができます。
でも、せっかく読めたのに、ページをめくった途端に忘れてしまったり。

画数の多い漢字だと膨らんで見えて、隣の平仮名が隠れてしまう事もあります。
文字が全て同じ大きさに見えてないのかもしれません。
行が波打って見えたり、滲んで見えたり。
めまいを起こしている様な感覚を覚えます。
縦書きだと、この様な事はほとんどありません。

縦書きでも、真っ白い紙に黒字で印字されていると、チカチカと眩しくて読みづらい時があります。
点滅している様な感じでしょうか。

どうも、計算にも困難がある様で。
簡単なお釣りの計算や、割引の暗算ができません。
割り算も難しいです。
いつも子供達に呆れられてしまいます。

自分は知的障害ではないかとずっと思っていたのですが、知能検査の結果は知的障害ではなく、凸凹の激しい発達障害でした。

スマホやタブレットは、とても強い味方です。
私はADHDで記憶が弱いのに、書字が苦手で、メモを取る事ができませんでした。
スマホがあればメモアプリで簡単にメモをとる事ができます。
撮影して保存する事もできます。

電子版の本も、紙の本より読みやすい事に気が付きました。
コントラストの問題でしょうか?チカチカしないのです。
最近は本はできるだけ電子版で読む様にしています。

工夫すれば読みやすくなる事もあります。
カラーマーカーでラインを引けば、頭に入りやすくなります。
学生の頃はそれで乗り切っていました。
私が読みやすい色は黄色か緑です。
定規を当てて読むのもよくやっていました。改行が上手くいくし、文字が動くのも防げます。

最近では、この様なものも使い始めました。
なないおさんの記事でも紹介されていた、カラーバールーペです。
私は15センチのものを使っています。
これを使うと、とても読みやすいです。

マルチメディアDAISYは、一度講演を聞きに行って、サンプルを拝見しました。
音声と共に文字が着色され、するすると頭に入ってきて驚愕でした。
一度読めたものは、二度目に読むとかなり読みやすくなります。
教科書など、最初に読むときだけでもマルチメディアDAISYで読めたら、負担が減るのではないかと思います。

自分が発達障害だとわかった時に、若い時に診断されていたら…と思う事はありました。
この読み書き困難については、特に強く思います。
何で書けないんだろう。
何で読むのにこんなに苦労するんだろう。
ずっと思い続けてきました。
どうか、教室の中で読み書き困難の為に学習機会を失っているお子さんに、支援の手が届きます様に。
工夫すれば乗り切れる事に、周囲の方が気付いてくださる様に。
どうか、どうか。
劣等感の中で自分が嫌いになってしまわない様に。
保護者の方や先生方が一刻も早く気付いてくださる様に。
心から、祈ります。




       ディスレクシアの子どもにはこのように見えています。
       何て書いてあるかわかりますか?

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# by kirarimarche1 | 2018-07-02 15:00 | 支援 | Comments(0)
              梅雨明け。
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梅雨が明けました。



真夏の陽射しが痛い。
原色の強い季節ですね。




越生梅林の近く、
きらりの子どもたちがよく行く上谷農村公園。


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ちょっと盆地になっている地形に
静かな公園と運動場があります。



今日は
完全にきらりの子どもたちが占領しています。


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ただ、
やはり暑い。。。




なので、
あまり無理はせず
30分あまりはしゃぎ回って
帰ってきました。



小川では
子どもたちが
あれ、何?」と聞くので見ると
イトミミズでした。



金魚や亀のエサにもなります。


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昔は
街中のドブに
それこそウヨウヨ、、塊となっていましたね。



よく採りました。



この公園、
先ほど言いましたように
ちょっと盆地のような地形になっています
周囲はぐるりと低い山並みで
とても静謐なところです。



鳥の音も
心地よいですよ。



ご家族で
遊びに行くのも良いところです。。。

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# by kirarimarche1 | 2018-07-01 23:57 | 支援 | Comments(0)
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